レコードのサイズは直径30cmある
場所を取る大きさと構造上の傷つきやすさから
ジャケットという紙のフォルダーケースが付いていた。
30cm四方の正方形のジャケットは、
アートのような存在で、
中にはブックレットのように
見開けるページ付いている物もある、
音楽を聴きながら、
そのジャケット写真やイラストを眺め、
歌詞を読み
五感で楽しむ良さもある。
名盤と呼ばれるレコードには
ジャケットアートの名作も多い
だから、部屋に飾ったりもした。
ビートルズのメンバーだった一人、
ポールマッカートニーの何枚目かのアルバムで
「バンド・オン・ザ・ラン」という名盤がある。
内容も素晴らしかったが
アルバムジャケットの写真も大変話題になった。
1973年10月28日にハウンズローにあるオスタレー・パークの敷地内で撮影された写真だ
アルバムメンバーのポール、リンダ、デニーの3人と
6名の有名人
◯マイケル・パーキンソン(トークショーの司会者、ジャーナリスト)
◯ケニー・リンチ(俳優、コメディアン、歌手)
◯ジェームズ・コバーン(俳優/荒野の七人のひとり)
◯クレメント・フロイト(コラムニスト、グルメ、座談家、国会議員、「Just a Minute」のパネリスト、ジークムント・フロイトの孫)
◯クリストファー・リー(俳優/ドラキュラの人)
◯ジョン・コンテ(リヴァプール出身のライト・ヘヴィー級世界チャンピオン・ボクサー)
合計9名が脱獄しようとしている映画の1シーン、
刑務所のサーチライトで照らされているという設定だ。
さらにエピソードがある、
ポールは、この「バンド・オン・ザ・ラン」制作をスタートしたころ、
休暇で訪れたジャマイカで、
映画『パピヨン』の撮影が行われていることを知り、
主演のダスティン・ホフマンとスティーブ・マックィーンに会いに行く
夕食を一緒にとり、その後ポールがギターを弾いていたところ、
「何に対しても」すぐに曲を作れると言うポールに対して、
いたずら心から雑誌を引き抜き、
そこに載っていたパブロ・ピカソの死と彼の有名な最期の言葉
Drink to me, drink to my health. You know I can’t drink anymore.
(私のために、私の健康のために飲んでくれ。知ってるだろう、私はもう飲めないんだ。)
を示して本当に作れるのか?と
するとポールは即座に曲を完成してしまった。
ホフマンは、妻アン・バーンに対して「…見て、彼はやってるよ…彼はやっているよ!」と興奮したという。
もちろん「バンド・オン・ザ・ラン」のB面に
その時の曲、『ピカソの遺言 Picasso’s Last Words (Drink to Me) 5:50』が収められている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/ピカソの遺言
https://en.wikipedia.org/wiki/Picasso%27s_Last_Words_(Drink_to_Me)
https://ja.wikipedia.org/wiki/バンド・オン・ザ・ラン
https://en.wikipedia.org/wiki/Band_on_the_Run
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