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見えないものを見る。見えないものと遭遇する。

その昔、行者が修業に励んだ「行者越え」と呼ばれた山道で、

物凄い”風の大群”に出会したことがある。

旧三河国、開湯1300年の名湯、湯谷温泉から湯谷峠を越えて

鳳来山の東照宮まで歩いた時のことだ。

山道修行参詣者の最大の難所といわれてきた峠に差し掛かったころだった



それまでは、たまに日差しが差し込む、

ほぼ森の中を歩いき、登りがかなり続いた

それを抜け、周りが開け

空と周りを見渡せるようになった、その時だった。

遠い向こうから、猪の大群が一列になってこちらに真っ直ぐ向かってくる

そう見えた

ものすごく慌てた。

焦った。

ゴーという地響きのような音と

物凄い群れで走り込んで来るような気配、

しかし、姿形は見えないのである

逃げることもできず、立ち竦むだけだった。

あっという間に目の前に、

そして

私の体を通り向けて、向こう側へて足りさって行った

一瞬だった

今のは現実だったのだろうかと不思議な体験

後で知ったが、風の通り道とはそういうものらしい

熊野の『風伝』『風伝下ろし』が有名だか、

標高の高い山や峠、場所には、風の通る道があるらしい

もちろん目には見えないし、どこにも記されてもいない。

まるで、別次元の生き物たちとの遭遇する交差点のような場所

そう、そんな感じに、

後から後から思えてくる。

幻想的体験?

宮崎駿のアニメを思い出し、それを実体験したような気がする。

幻想と思いたくなる、見ないものを見る場所や体験というものを大切したい。



風伝峠 峠名の「風伝」とは「風顛」の当て字であり「風のよく通るところ」(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/風伝峠

https://rtrp.jp/articles/43717/

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